屋久島町 – 菊池 淑廣さん
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観光で訪れたのがきっかけです。そこで桜島に一目ぼれしました。
東京で理科の先生を10年やっていて、教材研究のために桜島に来たのが最初です。理科の教科書に火山が出てくるんです。生徒達に「火山を調べてきてね」という夏休みの宿題を出して、その時に私も教科書に載っている火山を実際に調べてみようと思って、桜島に足を運びました。
鹿児島に行くこと自体初めてだったので、昼間はガイドさんについてもらって桜島を一周しました。すごく天気が良くて、桜島がきれいに見えて感動したのを覚えています。
夜は噴火を見るツアーに参加して、ラッキーなことに生で噴火を見ることができました。ゴォーッという音と、赤くなった桜島がすごく魅力的で「なんてきれいなんだろう」と思いました。
火山について一通りのことはわかっているつもりだったんですけど、全然何もわかってなかったな。地球が生きているってこういうことなんだなっていうのを強く感じました。
それから「桜島に会いたい」と年に2〜3回遊びに行くようになり、2019年4月にとうとう桜島に移住しました。
仕事と人間関係はすごく不安でした。東京に住んでいた頃の私にとって桜島は、リフレッシュのために行く場所だったので、仕事や人間関係がうまくいかなくなって桜島のことまで嫌いになったらどうしよう……と。鹿児島には親戚もいないので、心細さはありました。
でも、東京の友人から「そんなに重く考えないで、ダメだったら帰ってくれば良いじゃん」と言ってもらって、すごく気が楽になりました。それは今でも大切な、お守りの言葉です。
1つ目は、優しい人が多いですね。東京の人が冷たいわけではないんですけど、親切な人が多い印象があります。
2つ目は、なんだかんだ、みんな桜島が好きなんだなと思います。
私が、桜島が好きで移住しましたと話すと、はじめは「何もないのに…‥灰が降るのに……不便じゃないの?」って反応なんですけど、最終的には「好きになってくれてありがとう」「桜島を褒められると自分が褒められているみたいで嬉しい」と喜んでくれる人が多いです。
いろんな人に会いに行くこと、「ありがとう」をちゃんと言うこと。あとは「好きで来ました」ってハッキリ言うことですかね。
なんとなく移住したんです……じゃなくて、鹿児島がすごく気に入って来ましたって言われると、地元の人もきっと悪い気はしないと思います。
桜島フェリーから見える風景がすごく好きですね。私はどちらかというと島の中より外から桜島を眺めるのが好きなので。毎日のフェリー通勤の時間が何よりのお気に入りです。
たまに「毎日見ていて飽きないですか?」って言われることもあるんですけど、全然飽きないです。桜島って島単体で見ると、多分そんなに変わらないんですけど、外から桜島を見る時って海と空が絶対にセットなんです。
海の様子や空の色、雲のかかり方とかも違うし、時間帯や季節によっても変わるので、全然飽きないです。
あとは、夕方の湯之平展望所も良いですね。夕日が沈んだらそこで帰っちゃう人が多いんですけど、そこから夜になっていくと向かい側の市街地に灯りがつきはじめるんです。
観光客の時はわからなかったけれど、今は鹿児島市民になったので「あ、吉野に電気がついた。鴨池の方が先に明るくなるんだ」と地名がわかるようになっていて、それが嬉しいです。以前より親近感が生まれて、自分の町だなって思えるようになりました。
平日の昼間は鹿児島市役所で移住支援コーディネーターをしていて、夜はオンラインの家庭教師をしています。
その他には、土日や夏休みに桜島のジオガイドもやっています。
今後の夢は桜島を拠点に阿蘇や雲仙など、全国の火山を巡りながらお仕事ができると嬉しいな、と考えています。県内だと、開聞岳や硫黄島にも行ってみたいですね。
そうして最終的には「火山女子」として、マツコの知らない世界に出演できたら良いな、と思っています。
「どんな暮らしがしたいですか?」という問いを、移住相談を受ける際にすごく大事にしています。どこに住みたい? よりも、どんな暮らしがしたくて何を大事にしたいのか。
自分の中でそれが決められると、移住後の生活がイメージしやすくなったり、住む場所を決めやすかったりするのかなって思います。
あとは、わからないことはジャンジャン問い合わせてみたり、実際に動いてみたりするのも結構おすすめです。遊びに行った先で、思わぬ収穫や出会いがあるので、ぜひ移住そのものを楽しんでもらえたらと思います。
鹿児島市移住促進ポータルサイト「かごしま移住ライフ」
桜島が好きすぎて移住した火山女子「マリコカザン(吉田さん)」のInstagram @mariko_kazan