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[地域おこし協力隊は、移住検討者にとって現地での力強き味方となる]南さつま市 堀内元気さん、歩さんご夫婦

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今や全国に7000人以上、各地で活躍している「地域おこし協力隊」。

移住検討者にとっては彼らこそが一番身近な先輩移住者と言ってもいいのではないでしょうか?

そんな地域おこし協力隊として、音楽活動をしている奥さまと一緒に鹿児島県南さつま市に移住した先輩移住者の話を聞きました。

鹿児島に移住した経緯(きっかけ)を教えてください。

元気 子どもたちが暮らす環境をメインで考えたのが一番ですね。

結婚してからも東京で暮らしていたのですが、2022年に3人目が生まれ、一番上の子は3年生でちょうど折り返し、自分も15年ラジオ局で働いてそろそろ40歳、「このままでいいのかな?」と思い始めたタイミングで、コロナという社会情勢もあり家族で「移住するなら今だよね」という話になりました。

妻の実家がある鹿児島県枕崎市であれば両親のサポートも受けられるし、近くにいることの安心感もあるので、最初は枕崎市への移住を第一で進めました。

南さつま市に移住したきっかけは、移住の活動をしていく途中で、南さつま市の地域おこし協力隊募集の情報を知り、しかもミッションが“情報発信”ということで、自分が15年働いてきたラジオ局での経験が活かせるのではないかと思い、応募したのがきっかけです。

奥さまの心境としてはどうでしたか?

 地元にいる友達からも「南さつま市は子育てするにはとても良いよ」という話は聞いていました。

小さい頃も、夏の海といったら毎年のように南さつまの海へ遊びに行っていて、海の美しさや、自然が綺麗だなという印象がすごく残っている土地でしたので、「枕崎も近いし、良さそう」と思いました。

移住にあたっての不安はありましたか?

元気 結婚してからも妻の実家に何回か来たことはありましたが、南さつま市は通過するだけだったので、ほぼ初めましての土地でした。

面接に来た時には子どもの気配がなかったので、「子どもたちが遊べる環境はあるのか?友達はできるのか?」など子どもが馴染めるのかなという不安を感じました。

その不安は解消されましたか?

元気 はい(笑)。引っ越して子どもを学校に向かわせた初日に、友達を連れて帰ってきたんです!

 あれは嬉しかったよね!

元気 その子の親も移住者で、家も近かったので、すぐ友達になったみたいです。親の不安は杞憂に終わりました。

坊津の子どもたちはみんな素直で、県外から来たからといって変な目で見たりしないので、みんな受け入れ体制ができているなという印象はあります。

移住しての感想、まちの印象、魅力など教えてください。

 私たちの住む「久志(くし)」のおじさん、おばさんたちは子どもがいるということが本当に嬉しいみたいで、もうすごく温かく見守ってくれて、子ども会活動を頻繁にやってくれます。

例えば船でクルージングや釣りの体験をさせてくれたり、ポンカン狩り、落花生掘りとか、いろいろな活動を地域の住民のみんなが主体となってやってくれます。

元気 その時にはびっくりするぐらいたくさんの子どもたちが参加します!

お子さんが通っている学校って何人くらいの規模ですか?

元気 100人切っていますね。小中一貫の9年制なんですが、小中学校合わせて100人というのはだいぶ少ないと思います。

どんどん子どもが減ってきているので、移住促進にはかなり前向きに動いているエリアだと思います。

普段はどんなこと(仕事)をしていますか?

元気 僕は普段、南さつま市の地域おこし協力隊として「空き家対策と移住促進の情報発信業務」をしています。具体的には空き家マップを作成したり、空き家、生活、観光についての情報発信であったり、空き家バンク登録の交渉などをしています。

情報発信としてはSNSやPodcastの更新などをしています。Podcastは週1回の更新を目標でやっていて、普段の生活の様子を移住者のリアルとしてお届けしている感じです。

 私は音楽活動を続けながら、枕崎市に週3回程度パートに通っています。やはりまだ子育てがメインの生活ですね。

奥さまはUターンとなりますが、久しぶりに戻ってくる鹿児島に不安はありましたか?

 不安は特になかったですね。実家とも程よい距離感が保てています。逆にこの地に来て、とにかく子どもたちが伸び伸びしている様子を見たら、ここでよかったと思います。

もちろん枕崎に住むよりも不便はあります。買い物に行くにしても車で15分〜20分くらいかかりますし。でも、もうそれには変えられないっていうほど、子どもたちが伸び伸び元気で過ごせているというのが一番ですね。

そして故郷として帰れる場所があるということが本当に幸せだなって戻ってきて改めて思いました。一度東京に出たからこそ感じる鹿児島の自然のありがたさというか、「田舎がいいな」と素直に思いました。

地域にはどのように溶け込みましたか?

元気 東京にいた時は周りの家の人の名前も知らないという、絵に描いたような都会の生活でした。こっちに来たら集落清掃などの地域活動があることもわかっていたし、僕自身それが嫌なタイプではなかったので、結構楽しみながらコミュニケーションが取れました。

それこそ集落清掃に最初に行ったときは家族みんなで参加しました。そうしたら子どもたちが来てくれたこともあって、みなさん喜んでくれて、道具を貸してくれたり、清掃の仕方を教えてくれたり、「堀内一家が来たから早く終わったね」など言ってくれたり、やっぱり嬉しかったですよね。

あと僕は、元気づくり委員会・久志区振興会・久志会という3つの地域の組織に全部に役員として参加しているので、平日よりも週末の方が忙しい時もあるのですが(笑)

逆にそうして地域にガッツリ入っていけたので、「いろいろな行事で顔を見るし、頑張って働いている移住者」という印象を地域の人がもってくれたので、やりやすかったです。

お気に入りの場所、風景はありますか?

元気 家の目の前の海に「小島」という島がありまして、その島越しに見る夕陽がめちゃくちゃ綺麗なんですよ。松の木が生えているので子どもたちは「パイナップル」って呼んでます(笑)。地域の方も「コジマ、コジマ」とよく言っているので、愛されている場所だと思うのですが、ちょうど今の時期だと小島に夕陽が落ちていく感じになるのでとても綺麗で、その風景は何度見ても飽きないです。

 海が魅せる表情が毎日違うので、未だに毎日感動しています。

元気 あとはここ坊津の魅力は「ひと」だと思います。みんな人が良いですよね。どこのエリアも言うとは思いますが、やっぱり人に支えられているし、人に助けてもらっているなってすごく感じます。

これからの目標(夢)はどんなことですか?

元気 空き家などを活用して、地域で交流できるような、集える拠点を作りたいなと思っています。移住促進をするにもこの久志という場所をまず知ってもらわないと人を呼びたくても呼び込めないなと思うので、ここを通る人たちに立ち止まってもらって、久志の良さを知ってもらえるような場所が絶対的に必要だなと思ったんです。

関係人口も増やしつつ、地域の方もここに来れば誰かに会えるという安心感であったり、何か買えてお話ができる場所づくりをしていきたいなと思います。

やっぱり子どものことを一番に考えると、協力隊退任後も僕はもうここに残る気持ちでいますね。

 今後は、私の音楽活動をずっとサポートしてきてくれた夫の活動や新たなチャレンジを一緒に支援していきながら、自分の音楽活動も続けていけたらなと思っています。いずれは海の見える場所でLIVEができたら最高ですね。

地方移住を考えている人へメッセージをお願いします

元気 僕は移住を決める前の1年間、ずっと頭の中で考えてはいたんですが、考えていただけで行動には移さなかったんです。たまたま友達から地域おこし協力隊という情報を聞いたのがきっかけで動けたのですが、やっぱりまず動かないと情報って入ってこないんですよね。

インターネットで検索すればいろいろな情報は入ってきますが、やっぱりスマホの画面からは伝わらない情報もたくさんあるのは事実です。そういう時にはぜひ、移住検討先にいる地域おこし協力隊に話を聞いてほしいですね。行政の人からはなかなか聞きづらい本音の部分を僕ら協力隊は割とぶっちゃけて言えると思うんですよね。忖度なしに良いところ・悪いところを伝えられると思います。

 人それぞれなので、馴染める人、馴染めない人、もちろんいると思います。でも一度きりの人生なので、チャレンジすることは素敵だと思います。移住に迷っている人がいたら、ぜひ飛び込んでみてください。自分から動けば絶対何かが開けると思います。

南さつま市に飛び込んできてくれたら私たちが受け止めますので、恐れずにチャレンジしてほしいです。

関連リンク

Instagram :  https://www.instagram.com/chiiiiikiokoshi_373stm/

Spotifyポッドキャスト「ほのぼの坊津」 : https://open.spotify.com/show/55S2vN0yY97q4ArbexlFUM

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