【徳之島町編】43市町村どこにしよかな? かごしま移住旅日記
鹿児島県に移住検討中のサクラさんが、県内のどこに住もうかな?と43市町村をリサーチ。まちの魅力や基本情報から、交通手段、学校、医療機関、買い物環境、移住支援策までを調べた移住検討レポートです。
サクラさん……夫婦と5歳の子の3人暮らし。実在の人物かどうかはヒミツ!
徳之島町の基本データ
徳之島町ってどんなとこ?
徳之島の東海岸沿いに広がる徳之島町。どこまでも続く透明度の高い海やサンゴ礁、波に削られた石灰岩の奇岩群など、美しくも力強い景色に圧倒されるまちです。
南部に位置する海の玄関口・亀徳新港周辺がまちの中心地。スーパーやドラッグストア、飲食店やホテルなどが立ち並んでいます。
ユニークで多彩な伝統行事があるほか、「亀津断髪」「井之川根性」「母間正直」なと地域に古くから伝わる教えがあり、教育への熱い風土が息づいています。
面積
104.92㎢(鹿児島県29位)
人口
9,747人(2022年4月、鹿児島県25位)
温泉源泉数
0本
ココに注目!
2021年世界自然遺産登録(奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島)
隣接の市町村
天城町、伊仙町(徳之島は徳之島町、天城町、伊仙町の3町で構成)
徳之島町の交通手段は?
バスもあるけど、車やバイクがあると便利
島内は民間の路線バスやあいのりバスがありますが、自家用車や原付バイクもあると便利です。また、75歳以上を対象に敬老バス無料乗車券を発行しています。
徳之島町の学校は?
亀津・亀徳エリアは児童数が多い
町内には小学校が8校、中学校が6校あります。亀徳新港周辺に位置する亀津・亀徳エリアの小学校は児童数が多く、令和4年4月現在で亀津小学校は350名以上、亀徳小学校は100名以上の児童が通っています。
内陸の丘の上に位置する尾母地区や北部の手々地区では小中併設校となっています。
島で唯一の公立高校がある
徳之島町には、島で唯一の公立高校・徳之島高校があります。
大学や専門学校等への進学を目指す普通科と、基本教科に加えて商業や農業、家庭などの専門分野を学べる総合学科があります。
徳之島町の医療機関は?
医療機関は亀津地区に集中
町内には病院が3ヶ所、歯科医院が2ヶ所、ほか診療所などがあり、ほとんどが亀津地区にあります。
内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科、眼科など幅広い診療科を掲げている大きな病院もあります。
島外での治療の必要があるハイリスク妊産婦などに対して、町では旅費・宿泊費の助成が行われています。
徳之島町の買い物環境は?
買い物は主に亀津地区。宅配サービスやネット通販なども便利
スーパーやホームセンター、ドラッグストアなど、多くは役場がある亀津地区に集中しています。他の集落には、小規模売店や生産者直営の販売所があります。
宅配サービスやネット通販を活用するのもおススメです。
徳之島町の金融機関・郵便局は?
地銀の支店も亀津地区に集中
徳之島町には、鹿児島銀行、奄美大島信用金庫、労働金庫、奄美信用組合、JAあまみがあり、地銀の支店は亀津地区に集中しています。
郵便局は町内に広く点在しています。
徳之島町の魅力はココ!
世界自然遺産の大自然と雄大な海の景色!
奄美大島、沖縄島北部及び西表島とともに世界自然遺産に登録された徳之島。徳之島町には島の最高峰である井之川岳があり、特別天然記念物のアマミノクロウサギをはじめとした世界自然遺産の島ならではの希少な動植物が生息する豊かな自然があります。
美しく迫力のある海辺の景色も雄大で圧倒的。透き通る海ではサンゴ礁に群がる色鮮やかな魚たちの姿も見られます。また、ウミガメや沖合を泳ぐクジラの姿が見られることも珍しくありません。
びしょ濡れで綱引き? ユニークな伝統行事がいろいろ
各地域で受け継がれている様々な伝統行事にも注目。綱引きをする大人たちに、子どもたちが水鉄砲やオケで水をかけまくる「亀徳ネンケ」や、大人も子どもも一緒になって浜辺で遊ぶ「浜下れ(はまおれ)」、ちょっと難しいけれど揃って踊れるようになると嬉しい「夏目踊り」、独特の衣装で軽快に踊り歩く「手々ムチタボレ」など、思わず仲間入りしたくなる楽しげな伝統行事がいっぱい!
子どもは宝! 教育にアツい風土が魅力
徳之島町には、「亀津断髪」「ヤンキチシキバン」「井之川根性」「母間正直」といった地域で継承されている伝統的な教育風土があります。
「亀津断髪」は進取の気性を持つこと、「ヤンキチシキバン」は貧しくとも子どもには学問を学ばせること、「井之川根性」は粘り強く物事を成し遂げる気概、「母間正直」は仲間を思い正義を貫くことの大切さを伝えるもの。
石碑を建立している地域もあり、深く根付いた教育風土であることがうかがえます。
妊娠・出産・育児への支援も充実
「子は宝」という考え方が浸透している徳之島。島外での受診が必要なハイリスク妊産婦への旅費・宿泊費助成や、手厚い出産祝い金があるほか、親子で楽しめる様々なイベントを企画する地域子育て支援拠点事業などが充実しています。
また、旧帝国大学出身者を多く輩出した「ヤンキチシキバン」の教育・子育ての教育風土を背景に、児童生徒の自学自習の場として地域の公民館等で「学士村塾」や「向学塾」が開設されています。
徳之島町の魅力まとめ
どこまでも続く美しい海に面した徳之島町。井之川岳などの山もありますが台地も多い地形で開放的な景色が広がり、どこか明るい気持ちにさせてくれるまちです。
いつでも海に癒やされ、貴重な動植物にも触れられる環境。都会的なアミューズメントはないですが、老若男女が楽しめる伝統行事が様々にあります。
出産や育児に対するサポート体制や、熱い教育風土も魅力。自然に親しみながら、地域とともに子育てを楽しみたいというファミリーにおすすめのまちです。
徳之島町の移住支援策・注目TOP3
定住促進住宅
定住の促進や地域の活性化を図るため、町北部の金見集落で民間の物件を町が借り上げ改修し「定住促進住宅」として移住希望者に転貸しています。居住期間は2年未満となっています。
出産祝い金
子どもが生まれるとお祝い金がもらえます。第1子は10万円、第2子は15万円、第3子は25万円と手厚い内容。
「母親の住所が出産日より1年前に町内にあり、6ヶ月以上定住することが見込まれる者」が受給の要件となっています。
学士村塾・向学塾の開講
旧帝国大学出身者を多く輩出した「ヤンキチシキバン」の教育・子育ての教育風土を背景に、児童生徒の自学自習の場として地域の公民館等で「学士村塾」が開設されています。
また、夏休みには小中学生を対象に「向学塾」が開設されたり、中学生の部においては大学生の講師による学習指導が行われるなど、児童生徒の学力向上を図る取り組みがなされています。
【徳之島町編】
伝統を楽しみ、子どもの学力向上や人間的成長を熱く願うまち
井之川集落を散策したとき、地元のおじいさんに教育風土のことを教えてもらい、こうやって次世代に語り継がれているんだなぁと実感しました。昔ながらのものが大切に受け継がれ、またそれを楽しんでいる様子も感じられる徳之島町。教育風土の一つに「亀津断髪」(新しいものを柔軟に取り入れる進取の気性)というものがあるためか、学校現場でもICT教育が手厚く熱心な印象です。
島民や移住者との交流、伝統行事体験などができるフリー滞在プログラムなどを活用して、まずは土地の風土を自ら感じてみるのがおススメです。