【瀬戸内町編】43市町村どこにしよかな? かごしま移住旅日記
鹿児島県に移住検討中のサクラさんが、県内のどこに住もうかな?と43市町村をリサーチ。まちの魅力や基本情報から、交通手段、学校、医療機関、買い物環境、移住支援策までを調べた移住検討レポートです。
サクラさん……夫婦と5歳の子の3人暮らし。実在の人物かどうかはヒミツ!
瀬戸内町の基本データ
瀬戸内町ってどんなとこ?
瀬戸内町は、奄美大島の南西端部と加計呂麻島、請島、与路島の有人三島からなるまち。リアス式海岸の複雑な地形が生み出す数々の入り江に、およそ56もの集落が点在しています。
奄美大島のなかでは奄美市に次いで人口が多く、国道58号線の端に広がる古仁屋地区がまちの中心地。古仁屋以外の各集落は住民が50人以下のところも多く、小さな集落でも景観や行事などの集落活動は個性豊かで、それぞれに味わい深い雰囲気があります。
面積
239.63㎢(鹿児島県15位)
人口
8,498人(2022年4月、鹿児島県27位)
温泉源泉数
0本
ココに注目!
2021年世界自然遺産登録(奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島)
隣接の市町村
奄美市、宇検村
瀬戸内町の交通手段は?
島内の移動は自家用車が基本
町内には奄美市街地や空港へとつながる「しまバス」が走っていますが、1日の運行本数が少なく、生活や仕事に使用するには不便なため、移住するなら自家用車が必須となりそうです。
加計呂麻島・請島・与路島へはフェリーを利用
大島海峡以南の離島、加計呂麻島・請島・与路島へは、大島本島の古仁屋港から出るフェリーでアクセスできます。「フェリーかけろま」は加計呂麻島の瀬相港をつなぐ便と、生間港をつなぐ便とがあります。
「フェリーせとなみ」は請島の請阿室港、池地港、与路島の与路港をつないでいます。
瀬戸内町の学校は?
留学生制度で町外や県外からの児童・生徒も受け入れている
11の小学校と8つの中学校があり、そのうち各7校は小中併設校となっています。
児童数が最も多い小学校はまちの中心地にある古仁屋小学校で、令和4年4月現在で300名弱の児童が通っています。
2番目に児童数が多いのは阿木名小中学校で、小学生の児童数は約60名。そのほかの小学校は数名~10数名の極小規模校となっていて、留学生制度で町外からの転入を広く受け入れている学校も多いです。
自然に触れのびのび学べる教育環境! 世代間交流も盛ん
世界自然遺産にも登録された豊かで貴重な自然に溢れる瀬戸内町。シーカヤック体験やヨット体験学習など、海に近く、また一人ひとりに目の届きやすい少人数の学校ならではの教育活動をしているところもあります。
小中併設校では異年齢交流のなかで学べることも多く、また地域の高齢者との交流も盛んです。
古仁屋高校は進学にも就職にも対応
瀬戸内町にはある高校は古仁屋高校1校で、進学コースと情報ビジネスコースがあります。奄美市の大島北高校との部活動交流大会「古北戦」や、加計呂麻遠行などの特色あるイベントもあります。寮があり、地域みらい留学生の受け入れもしています。
瀬戸内町の医療機関は?
入院施設を備えた大きな病院がある
入院設備を備えた総合病院をはじめ、助産院や歯科医院、介護・福祉施設もあり、医療環境は整っています(小児科や皮膚科など、隔日での診療科目もあり)。
加計呂麻島・請島・与路島の離島における緊急時のために救急艇が配備されているほか、ドクターヘリで奄美市の救急救命センターへの搬送も可能です。
また、ハブ咬傷者には医療費が全額補助される助成制度があります。
瀬戸内町の買い物環境は?
中心部は店舗充実。集落には移動販売も
生鮮食品や日用品雑貨等は町の中心市街地にあるスーパーやコンビニで十分揃います。郊外の集落には昔ながらの小さな商店がある地域もありますが、市街地へ買い出しに出たり、移動販売や通信販売を利用することも多いようです。大型の家具や専門品などは奄美市まで買いに行くこともあります。
瀬戸内町の金融機関・郵便局は?
銀行は市街地に、郵便局は請島・与路島にもある
金融機関は、古仁屋地区に鹿児島銀行、奄美大島信用金庫、奄美信用組合、JAあまみがあります。JAあまみは加計呂麻島にもあります。郵便局は古仁屋地区以外の集落にもいくつか点在していて、請島や与路島にもあります。
瀬戸内町の魅力はココ!
加計呂麻島や請島、与路島などの離島もすぐそこ
青く透明な美しい海や、世界自然遺産にも登録されるほどの豊かで貴重な自然を誇る奄美大島。その中でも瀬戸内町には、有人離島である加計呂麻島や、請島、与路島があります。古仁屋地区に暮らせば加計呂麻島へは船で20分程度。また思い切って島々に移住するという選択肢もあります。生活環境が都市部と大きく違うので、しっかり移住計画を立てるのが成功のカギ。
8千人の暮らしを支える都市機能が備わっている
島内で2番目に人口の多いまちだけあって、中心地にはスーパーやコンビニ、商店、飲食店もいろいろあり、日常生活に必要なものはほとんど町内で手に入れることができます。
病院も幅広い診療科を掲げ対応しているところがあり安心です(小児科や皮膚科など、隔日での診療科目もあり)。
味わい深い集落がいっぱい!
およそ56もの集落が点在している瀬戸内町。集落ごとに独自の伝統行事が継承されていたり、夕景が特に美しい集落や、映画のロケ地になった集落、マングローブの生い茂る集落、サンゴの石垣が印象的な集落など景観もそれぞれに特徴があって味わい深いところばかりです。
ちなみに、瀬戸内町での物件探しは不動産業者を介する場合やクチコミ、知り合いの紹介などがあります。
子育て関係の助成制度が充実している
出産祝い金や町内の小学校と高校入学時の入学祝い金(それぞれ商品券で支給)、高校生までの子どもが対象の医療費助成など、子育て関係の助成制度が充実しています。
瀬戸内町の魅力まとめ
夜は満天の星空が広がり、夏は天の川を仰ぐことができるなど、都会ではなかなか見ることのできない感動的な風景が日常にある瀬戸内町。美しすぎる海や豊かな自然の癒やしに抱かれて暮らしたい人、貴重な自然に触れてのびのび子育てしたいファミリー層におすすめのまちです。
公共施設や店舗が充実している古仁屋地区に暮らすのが便利ですが、郊外や離島の集落も本当に風土豊かでそれぞれに魅力があります。巡ってみればより自分好みのエリアが見つかるかもしれません。
瀬戸内町の移住支援策・注目TOP3
定住促進住宅
町内の空き家を町が12年間借上げ、改修し移住希望者へ貸し出ししています。12年間の固定資産税は町が支払ってくれます。
入居には審査が必要となります。
>問合せ先:企画課/0997-72-1112
入学祝金
瀬戸内町立の各小学校及び鹿児島県立古仁屋高等学校への入学者に入学祝金が支給されます。
入学祝金は申請のあった保護者に一律5万円、瀬戸内町商工会の商品券で支給されます。対象者は町内に保護者・生徒共に居住している世帯です。
移住体験住宅【体験型】
瀬戸内町に移住を検討している人には、家電製品等概ね生活必需品が整備されている住宅の貸し出しがあります。
最長2ヶ月間利用でき、家賃は57,000円/月、2,300円/日(住宅料・光熱費込)です。
【瀬戸内町編】
環境も人も魅力いっぱい!でも移住計画は時間をかけてじっくりと
加計呂麻島など有人離島もある瀬戸内町。美しい海、地元の人たちの明るく大らかな雰囲気、島唄文化など、沁みる魅力がいっぱいです。
しかし都会の暮らしと大きく異なる部分も多いため、移住を考えるなら資金計画や移住後の就労などじっくり計画を立てるのがおすすめ。ハローワークの利用や、医療・福祉系の資格を取るためには奄美市内まで行かなければならないといった現状もあります。
また、集落活動にも積極的に参加して、まちの風土を理解しようとする姿勢も大事です。