伊仙町地域おこし協力隊・宮出博史さん
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住所 | 南九州市頴娃町 |
移住した年月 | 2010年2月 |
移住前の住所 | 埼玉県上尾市 |
家族構成 | 妻・長男・次男 |
大学卒業後、外資系石油会社で勤務していた私は30歳の時に退職し、短期海外語学留学を経て、カリブ海向け自動車輸出を手掛ける中小商社に転職、その後は36歳で大手木材商社に再転職するなど、常に自分がやりたいことを模索する人生を送ってきました。
埼玉の自宅から片道1時間半掛けて通った3社目の会社は北欧やロシア、中国への出張も多く、とてもやりがいを感じる仕事でしたが、実の弟が鹿児島でタツノオトシゴ養殖ビジネスを手掛ける会社を起業したのを機に、これを手伝うために薩摩半島南端の南九州市頴娃町という人口1万人強の小さな町への移住を決断しました。
20代を過ごした地方都市での生活が非常に魅力的でいつかは首都圏から脱出したいと感じていたこと、もともと自立心が強く自分のビジネスを立ち上げてみたいとの願望を持っていたことが背中を押しました。
最初の転職時に安定を捨てることは経験していましたので私の中では迷いはありませんでしたが、専業主婦だった妻や二人の子供には負担を掛けたことと思います。
移住後の生活は順風満帆とはいきませんでした。養殖したタツノオトシゴをペットショップなどに販売する業務を担う予定でしたが、養殖にトラブルが発生しタツノオトシゴが全滅、売るべき商材がないという困難に直面します。やむを得ずタツノオトシゴ養殖場を観光施設として公開し観光事業に参入することを決断、奮闘の日々が始まりました。
当初1年は、正直なところ貯金を食い潰す生活でしたが、地元にあったまちおこしNPO法人のメンバーに加わり、このサポートを受けたことが観光事業の追い風となりました。観光地でなかったまちに立ち上がった日本で唯一のタツノオトシゴ観光養殖場「タツノオコシゴハウス」は地域や観光客に受け入れられ業容も軌道に乗りつつあります。